塔子は23歳の新卒女子。
高学歴の大学を卒業し、今年からタレント事務所に就職した。
彼女は売り出し中のタレント(まだ10代の女子高生)のマネージャーを勤めることになったのだが、ある日、そのタレントの機嫌を損ねてしまう。
その売り出し中のタレントは、楽屋でも他の共演タレント、スタッフ、アシスタント、メイクさんなど誰にでも横柄な態度をとっていた。
塔子は業界のことをよく知らず、人生の先輩として生意気な態度を取り続けるタレントについ注意してしまう。
「そんな態度じゃ、だんだん人は離れていくわよ?」
と塔子はお姉ちゃんのような気持ちで、年上として世話心からアドバイスした。しかしそれがタレントの逆鱗に触れた。「新人のマネージャーの分際で、私に偉そうに説教した」と怒ったのだ。
「もうこんな仕事やめる。この事務所もやめる」
と彼女は、無茶なことを言い出す。
彼女はまだ売り出し中で、莫大なプロモーション費用もかけている。いま辞められたら大赤字だ。話を聞いた社長はおおいに焦って激怒する。
「なっ、なんて不始末をしてくれたんだ、貴様っ!」
社長は塔子に、「どんなことをしてでも〇〇の機嫌を取り戻せ、できなきゃお前はクビだ!」と怒鳴られてしまう。やっと何社も就活をして就職先が決まったのに、クビになっては堪らない。
塔子は社会人としてプライドを捨てて、会社のためにタレントに謝りにいくことに決めた。
「…マネージャーの分際で、偉そうなこといって申し訳ありませんでした」
「二度としませんので、許してください」
年下の10代の女子に、深々と頭を下げて謝罪する塔子。
しかしプライドを傷つけられたと感じている生意気なタレント女子は、納得しない。
「本当に反省してるなら、この場で全裸でニワトリの真似をしてみて」
「….は?」
「そんな堅苦しい謝罪じゃ、反省の気持ちが全然伝わらないの。
本当に反省してるなら、裸になってみっともない芸を披露するくらいできるはずでしょ?」
「…そ、そんな….」
「できないなら、もういい。私はこの事務所やめます。
他にも誘ってくれる大手はたくさんあるし。こんな女のいるとこで働きたくないわ」
「…! わ、わかりました..、やります.」
「そう、じゃあ早くしてね。
私、もうすぐCMの撮影があって時間がないの。あなたと違って忙しいんだから」
「…で、でもここは…」
女子タレントの楽屋には、他にもヘアセットやメイクの女性、アシスタントの女性、男性ディレクターなどもいる。
「ここでやるの!
何? 人前じゃ、反省の気持ちを示さないっていうの?」
それ、どんな反省なのよ」
あまりに屈辱的な要求に、泣きそうになる塔子。いくら社会人とはいえ、まだ大学を卒業したばかりの22歳だ。裸になるのは恥ずかしい。しかもたくさんの女性・男性スタッフの前で。
年下に「脱げ」と命令されて服を脱ぐのは、なおさら惨めだ。ブラウスのボタンをはずし、スカートを下ろす塔子。
「あの…お願いっ..します、
下着は許して…ください….」
「は? 許すわけないでしょ」
「時間ないからさっさとしてよ!
大した裸でもないのに勿体ぶらないで!」
泣き出したくなるような屈辱的な言葉を、年下の女に浴びせられ、ブラを外してパンツを下ろす塔子。ついに、皆が見ている楽屋ですっぽんぽんにさせられてしまった。
「お姉さん、胸意外と大きんだね。エッチな身体してるなぁ、意外と遊んでるでしょーw」
「ちゃんとアソコの毛、手入れしてる?w」
他の大人の女性や男性が見ている前で、年下に屈辱的な指摘をされ、塔子のプライドはズタズタだ。
「ちゃんと本気で、全力でニワトリの真似してね。
お姉さんの必死さをみて、事務所に残るかどうか決めるから」
半泣きになりながら、全裸になってニワトリ芸をはじめる塔子。
「こっこけーっ! こっここっこっ、こけーっ、こけこーっ、こけこっこーっ」
必死にニワトリの真似をするも、恥ずかしさに声が上ずる。傍目にもわかるほど顔が真っ赤になる。
「顔真っ赤じゃん(笑) 超ウケるww 涙目だし(笑) ねえ、今どんな気持ちなの?w」
「私ならこんなこと絶対やらないけどw プライドとかないの?w」
あまりの悔しさに思わず、ニワトリの手が止まってしまう塔子。しかし彼女は容赦しない。
「誰がやめていいって言ったの、続けなさい」
「今から一時間、スタジオに撮影に行ってくるから、その間、1人でニワトリをしてなさい。わかった?
メイクさん、悪いけど、ちゃんとニワトリを続けてるか見といてくれる?」
こうして塔子は、スタッフさんが2~3人残った部屋で、タレントが戻ってくるまでの間、ずっとニワトリをさせられ続けたのだった。